セカンドライフのビューワにはさまざまな設定項目があり、自分のPCや回線の環境、セカンドライフを楽しむ目的などに応じてカスタマイズすることで、セカンドライフをより快適に楽しむことができます。ここではそのビューワの設定方法についてまとめました。
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STEP1 ツールバーのボタンの設定
ビューワの画面上にはデフォルトの状態でツールバーが設置され、ボタンがいくつも置かれています。ボタンはたしかに便利ですが多すぎるのも煩わしいので、自分が使うものに厳選して設置しましょう。
ボタンの設置方法
ツールバーのボタンは自分が必要なものを自由に選んだり、設置する位置を変更したりすることができます。
ボタンの選び方
ツールバーを右クリックし、出てきたメニューから「ツールバーのボタン」を選びます。するとボタンの一覧が出てきます。
ボタンの動かし方
移動させたいボタンをクリックし、そのままドラッグすると動かせます。ボタンを設置できるのは画面の両端と下端で、その場所はボタンをドラッグするとハイライトで表示されます。
めぐがおすすめのボタン配置
筆者めぐがおすすめのボタンは次の通りです。
①ミニマップ …自分がいる周辺の小さな地図を表示する
②人 …自分の近くにいる人やフレンド、所属しているグループ、最近交流した人、ブロックしている人などを表示する
③チャット …チャットやインスタントメッセージ(IM)などを表示するウィンドウ
④インベントリ …自分の服や持ち物などのすべてを収納するための場所
⑤容姿 …服の管理をする
⑥場所 …自分がよく行く場所などのSLURLを保存しておく。WEBブラウザでいえばブックマークのようなもの
⑦検索 …セカンドライフ内の人や場所などを検索する
⑧スナップショット …写真を撮る
⑨環境設定 …グラフィックやチャット、サウンド、移動、プライバシーなど様々な設定をする
ショートカットキーを使用するのもおすすめ
ウィンドウなどを一発で開くことができる機能として、セカンドライフではツールバーボタンのほかに「ショートカットキー」が用意されています。ボタンとショートカットキーのどちらが便利かは操作のスタイルによりますが、よく使う機能についてはショートカットキーを覚えておくのはおすすめです。
STEP2 環境設定
環境設定は、
- ツールバーのボタン
- ショートカットキー[Ctrl+P]
- メニュー[ミー]→[環境設定]
で呼び出すことができ、セカンドライフ・ビューワの基本的な設定を、
- 一般
- グラフィック
- サウンドとメディア
- チャット
- 移動&表示
- メッセージ
- 色
- プライバシー
- セットアップ
- 詳細
- アップロード
の11のタブにわたって行うものです。ビューワの動作はこの環境設定で決まりますので、ビューワを使いやすくするためには環境設定をカスタマイズすることが必要です。
ここではそれぞれの項目について、筆者めぐが重要と思うポイントについて説明します。
一般
[一般]タブは、ビューワのいちばん基本的な設定をするところです。
①アクセスしたいコンテンツ
セカンドライフの地域や物品には[General][Moderate][Adult]の3つのレーティングが設定されています。そのどれにアクセスしたいかをここで決めます。成人なら「Adult にアクセスできるようにするかどうか」が判断の分かれ目かと思いますが、筆者めぐはすべてにアクセスできるようにしています(ただしAdultにアクセスするためには、クレジットカードの登録など、年齢の認証が必要です)。
②名前の表示
頭の上に出てくる名前などの表示形式を決めます。これは普段は煩わしいので表示させないようにしていますが、クラブなど人が多く集まる場所では、アバターを見ただけでは誰が誰だかわかりませんので表示させるようにしています。
③文字キーを押して次の動作
文字キーを押したときにどのような動作をするか決めます。[W][A][S][D]などのキーを移動に使う場合は[ムーブメントに影響]を選びますが、移動は矢印キーだけで済ませる場合には、[ローカル・チャットを始める」を選ぶのが便利です。
④一時退席までの時間
キーボードをどのくらいの時間触らないでいると[一時退席]になるかを決めます。一時退席が表示されるとまわりに人に「キーボードから離れている」ことがわかって便利ではありますが、めぐはアバターを放置していることも多く、いちいち表示されると煩わしいので[設定なし]にすることもあります。
⑤「通知を受けない」応答
セカンドライフでは[着信拒否](メニュー[コミューニケーション]→[着信拒否])の状態を設定することができます。[一時退席]が「キーボードから離れている」ことを知らせるものであるのに対し、[着信拒否]は「キーボードにはいるものの、作業などで忙しくてメッセージなどに応答できない」ことを知らせます。着信拒否のあいだは、インスタントメッセージ(IM)を受信するとここで設定する応答が相手に返されます。
グラフィック
環境設定の中でもこの[グラフィック]は、セカンドライフを快適に楽しむためにとても重要です。PCの性能とグラフィックのクオリティを合わせる必要があるからです。
高性能のグラフィックボードが装填されたゲーム用PCなどなら、グラフィック設定は一番クオリティの高い[超高]にしておくので何も問題はありません。ですがノートPCなどグラフィック性能が低いマシンでセカンドライフを楽しむためには、クオリティを下げないといけないです。
上の画像にある設定は、筆者めぐが以前A4ノートPCを使っていたころのグラフィック設定です。クオリティは決して高くありませんが、セカンドライフを楽しむ目的が「アバターをカワイクしたり着せかえを楽しんだり、人と交流したりする」のであれば、これで問題なく楽しめます。
①クオリティとスピード
クオリティとスピードは、「アバターを重視するのか自然を重視するのか」で設定が大きく変わります。試してみればわかりますが、[低と中のあいだ]~[高]までは、クオリティを高くすると空や海がきれいに見えるようになるだけで、アバターの見た目はほとんど変わりません。ですのでとりあえずアバター重視であれば、[低と中のあいだ]に設定するので十分です。
②Draw distance
[Draw distance]は「描画距離」のことで、自分から何メートルのところまでの人や物品を描画するかを決めるところです。アバター重視であれば、この距離はそう大きい必要はありません。どんなクラブなどへ行っても、[96m]もあれば隅から隅まで描画されます。[大気シェーダー]も、自然をきれいに見せるだけですのでチェックを外しておきましょう。
③アバターの最大複雑度
アバターが服やアクセサリーをたくさん装着していると、その分アバターの複雑度は増加します。この[アバターの最大複雑度]は複雑度の最大値を設定し、それよりも複雑なアバターは描画しないようにするものです。
[低と中のあいだ]にクオリティを設定すると、この値はデフォルトで[100,000]となりますが、それでは多くのアバターが描画されないことになります。アバター重視であれば[200,000]くらいに設定しておきましょう。[常に友人を描画]も、チェックを入れておくのがおすすめです。
グラフィック設定には[詳細設定]があってさらに細かい項目を設定できるようになっています。ですがとりあえずセカンドライフを始めるには、そちらまで手を広げなくていいと思います。グラフィックの詳細設定については機会をあらためて説明します。
サウンドとメディア
セカンドライフでの音楽や動画などの再生にかんする設定です。適宜設定しておきましょう。めぐはボイスチャットはやらないので、チェックはすべて外してあります。
チャット
チャットやインスタント・メッセージ(IM)についての動作を決めるところです。ここは表示の日本語訳がおかしかったり、書いてある通りに動作しなかったりする部分(バグ?)がありますので、下の説明をよく読んで下さい。
①近くのチャットでジェスチャーを自動コンプリートする
チャット・ウィンドウでジェスチャーの名前を入力する際、途中まで入力すると最後まで全部表示してくれる(自動コンプリート)の機能です。ジェスチャーをチャット・ウィンドウから入力する場合には便利だと思います。
②チャット中にタイピング動作のアニメーションを再生
自分がチャットで発言する際、文字を入力しているあいだにタイピング動作のアニメーションを再生します。「何か言おうとしている」ことがまわりの人に伝わりますので、特に文字入力が遅い人など、入力が終わるまで待ってもらえて便利です。
③オフライン時に受け取ったIMをメールで受信
IMの見逃しが減りますので便利です。ただしなぜかは不明ですがすべてのIMが送られるわけではなく、送られたり送られなかったりしますので、盲信しないように注意しましょう。
④フレンドとグループ以外からはコールを受信しない
「知らない人から受信するIMがほぼナンパ目的で迷惑」などという人は、これをチェックしておくのもいいと思います。
⑤吹き出しチャット
チャットの文字がアバターの頭の上に表示されるようにするものです。3人以上で会話する場合などは、発言を誰がしているかが一目瞭然となりますので便利です。
⑥会話の動作設定
ここではチャットやIMなどが送られてきた場合、システムがどのような動作をするのかを[開いている会話ウィンドウ][メッセージをポップアップ表示][フラッシュ ツールバー ボタン][動作なし]の4つから選択させるようになっています。
まず「開いている会話ウィンドウ」は翻訳がまちがっており、英文では「Open Conversation Window」ですので「会話ウィンドウを開く」です。
つぎにめぐが何度も確認したところによると、[メッセージをポップアップ表示][フラッシュ ツールバー ボタン]を選択すると何も起こらず、[動作なし]とまったく同じことになります。
ですので会話の見逃しを避けるためには、ここはすべて[開いている会話ウィンドウ]を選ぶようにしましょう。
⑦会話のサウンド設定
ここで[サウンドを再生]を指定すると、チャットやIMが届くたびにいちいち音が鳴ってうるさいです。チェックは外しておきましょう。
⑧サウンド再生
他の人からアクセスがあった際にサウンドを再生する機能です。[新しい会話]も、会話が始まったときに1回だけサウンドが再生されますので、これはチェックを入れておきましょう。
⑨保存・場所
ログやテキストチャットを保存するかどうか、およびその場所をどこにするかを指定します。あとで確認が必要な重要な会話が多い人は、この機能を活用しましょう。
⑩他の言語
チャットの翻訳について指定します。ですが設定が面倒くさかったり、Google翻訳を利用するには有料だったりもしますので、翻訳はセカンドライフで販売されている翻訳機を使うのがおすすめです。
⑪自動置換・スペルチェック
英文についてのもので、日本語には関係ありません。
移動&表示
アバターの移動や世界の表示についての設定です。
①カメラの設定
・視野角 カメラの視野角を調整します。
・距離 アバターからカメラまでの距離を調整します。
・自動ポジション 物品の制作や編集、アバターのシェイプ編集の際にカメラを自動的に動かすかどうかを設定します。
②キーボード
・常にキー操作で動くようにする これも翻訳がまちがっていて、英文は「"Arrow" keys aloways move me」ですので「常に矢印キー操作で動くようにする」が正しいです。チャットを入力しているときでも矢印キーを押すと動くようにするかどうかを決めますが、チャットしながら移動する状況がちょっと考えられませんので、どちらでもいいです。
・上矢印キー2度押し+長押しで走る これは書いてある通りの意味ですが、便利ですのでチェックを入れましょう。
・Hold jump or crouch key to start or stop flying ジャンプのためのキーである[PageUp]とかがむためのキーである[PageDown]を長押しすることで、飛行を始めたり停止したりするかどうかを決めます。これも便利です。
③マウス
・一人称視点で表示する またまた翻訳が間違っているために意味不明になっていて、英文は「Show "me" in Mouselook」ですので「一人称視点で自分を表示する」が正しいです。セカンドライフでは世界の見え方を、マウスのホイールを「ページアップ」に相当する方向に動かし続けることで、アバターの目から世界を見ている「一人称視点」にすることができます。その際に下を向くと自分の脚などが見えるか見えないかを選ぶものですが、一人称視点などめったに利用しないうえ、自分の脚が見えても見えなくても、完全にどちらでも良いとしか思えません。
・一人称視点のマウス感度 一人称視点ではマウスを動かすと視界の方向が移動しますが、その際のマウスの感度を設定します。
・切り替え 一人称視点でマウスを前後方向に動かしたときの視界の移動の仕方を逆にします。
④土地をクリック
土地をシングルクリックまたはダブルクリックした時の移動の仕方を選択します。これはけっこう便利です。
メッセージ
システムからのメッセージを表示するかしないかを、それぞれのメッセージについて決められます。これはあるメッセージがよっぽどうざったかったら表示させないようにする、というのでいいと思います。
色
ビームやチャット文字などの色をカスタマイズすることもできます。
プライバシー
プライバシーについての設定です。
①履歴を消去
自分の位置やログアウトする際の画像、Webや検索の履歴などを消去します。セカンドライフを複数の人で使っている場合には便利かと思います。
②プロフィールを検索結果に表示する
検索すれば、自分のユーザー名はかならず出てきますが、その際にプロフィールを表示させるかどうかを決めます。
③私のオンライン状態を確認できるのは、フレンドとグループだけ
これにチェックを入れている人、けっこう多いんじゃないかと思います。「自分の行動をあまり人に知られたくない」のが理由だと推察しますが、オンライン状態を確認することなどフレンドかグループの人以外にする人がいるとは思えないので、自意識過剰なんじゃないかと思います。
④ブロックリスト
ブロックを解除したい場合はここからしましょう。
セットアップ
ネットワークや Web などのセットアップについての設定です。
①ネットワーク
[最大帯域幅]を指定するようになっていますが、これはセカンドライフの別のビューワである Firestrom のヘルプで次の値が「強く推奨」されていますので、その通りにするのがおすすめです。
- 家庭内無線 LAN を含むすべての無線接続 …500
- ADSL …1000
- 光回線などのケーブル接続 …1500
1500より高い値は問題が起こる可能性が高いので「おすすめできない」とのことです。
②Web
セカンドライフのブラウザはとても使いにくいので、[すべてのリンクにマイブラウザを使用]を選ぶのがおすすめです。
③ソフトウェアアップデート
「自動的にインストールされるのが嫌だ」という人は、その他の選択肢を選びましょう。
④プロキシ設定
プロキシを利用している人は設定します。
詳細
細々としたことについての設定です。
①キャッシュ
[キャッシュ]は一度ダウンロードしたデータをディスクに保存しておくもので、データの読み込みが早くなります。デフォルトは1024MB(約1ギガバイト)ですが、ディスクに余裕があるのなら、できる限り大きな値にしておくことがおすすめです。
②UIサイズ
メニューやボタン、チャットウィンドウその他の[インターフェース]の文字などの大きさを指定します。ディスプレイが小さなノートパソコンを使用している場合など、文字が小さくて見にくければ、このUIサイズを大きくしましょう。
③複数のビューワを許可
ここにチェックを入れると、ビューワをいくつでも立ち上げられるようになります。今回のなおみちゃんのように、複数のアバターを操作する場合に便利です。
④アドバンスメニューを表示
アドバンスメニューは、環境設定よりさらに細々としたことが設定できます。ですがとりあえずはあまり気にしなくていいと思います。
⑤デフォルト作成許可
ノートカードやオブジェクトを自分で作成する際に、デフォルトの権限をどうするかを指定します。モノ作りをするようになったら活用しましょう。
アップロード
ディスクからセカンドライフのインベントリに画像やサウンドなどをアップロードする際の、現在のデフォルトフォルダが表示されています。デフォルトフォルダを変更する場合には、インベントリのフォルダを右クリックし、[次のデフォルトとして使用]を選び、[画像][アニメーション][サウンド][モデル]のいずれかを選びます。
まとめ
セカンドライフをスタートしたら、ツールバーと環境設定をカスタマイズし、ビューワを自分が使いやすいようにしましょう。ツールバーのボタンは自分が好きなものを好きな場所に配置することができます。
環境設定は11のタブに分けて詳細な設定ができるようになっています。自分がセカンドライフをやる目的やPCの性能などによってそれぞれを設定しましょう。
環境設定の中には日本語への翻訳がまちがっていて意味が不明だったり、バグと思われる項目もあります。それらについての対処法も上では解説しています。
環境設定のなかの部分やアドバンスメニューには、さらに詳細な設定ができるところもあります。ですがとりあえずこのページで紹介した設定で、セカンドライフをスタートするには十分だと思います。